髪の劣化を防ぐには

髪の劣化を防ぐには

髪の劣化を防ぐには

 

「たんばく質の糖化」をご存じですか?

 

たんぱく質が糖分と結びついて加熱されることによって起きる現象です。これによってできる成分が「終末糖化産物(AGE)」といいます。

 

このAGEは血管や骨などさまざまな部分に蓄積して、あちらこちらの老化を加速させる要因になることがわかっています。毛髪もたんぱく質でできていますから、この糖化による影響を受けてしまいます。

 

糖化が進むと、髪の内側が軟化して切れ毛の原因になったり、髪の表面にあるキューティクルの透明度が低下して髪がくすみ、ツヤもなくなってしまいます。

 

実はこのAGEは体内でつくり出されます。血液中でブドウ糖が過剰になった時、ブドウ糖が溢れ出して体内のたんぱく質と結びつき、体温で温められて糖化するのです。

 

まずは血中のブドウ糖濃度を上げすぎないこと(糖分を摂りすぎないこと)が大切です。

 

もう1つ、すでにAGEが発生している食品を食べることでも体内に蓄積されます。

 

たんぱく質と糖分が結びついて加熱された食品はたくさんあります。たとえばパンケーキ。卵や牛乳などの乳製品(たんぱく質)と小麦粉や砂糖(糖分)が混じり合って加熱されます。あるいは、トンカツや唐揚げ、餃子など、たんぱく質と糖質が一緒になって焼き色がついたような料理にはAGEがたくさん含まれています。

 

これらの食品から摂取するAGEの多くは消化の際に分解されますが、約7%は排泄しきれずに体内に溜まってしまうといわれています。

 

AGEは、加熱温度が高いほど、大量に発生するという性質を持っています。そのため、200℃を超えるようなオーブン料理や、180℃くらいの高温の油で揚げる揚げ物などはAGEが発生しやすく、一方で、煮物や蒸し物などはそれほど発生しません。

 

髪のことを考えて、日常的には「ゆでる」「蒸す」などの調理法を心がけてはどうでしょう。もちろん糖分の摂りすぎは血中のブドウ糖を増加させてしまいますから、甘いジュースやお菓子の食べすぎにも注意が必要です。

 

ところで、体内のAGEが蓄積されるのを防ぎ、排出を促進してくれる強い味方がきのこ類です。きのこに豊富に含まれるキチン・キトサンが、体内でAGEと結合して便として出してくれるといわれています。

 

白髪ケアに効く食べ物

 

では、白髪ケアに効果的な食べ物について考えたいと思います。

 

白髪ケアにはメラニン色素をつくり出している毛毋メラノサイトの機能低下を防ぐことが大切です。毛母メラノサイトが髪の毛を黒くしているメカニズムはこのようなものです。

 

毛母メラノサイトの中に存在しているアミノ酸のひとつであるチロシンが、チロシナーゼという酵素の働きを受けて変化をしていき、最終的にユウメラニンというメラニン色素を持つメラニン顆粒をつくり出しています。つまりは、酵素のチロシナーゼを活性化することによって髪が白髪になることを遅らせることができるようになるのです。

 

このチロシナーゼという酵素は、ほんのわずかな銅イオンで活性化することができることがわかっています。

 

銅イオンとは、銅が水に溶解して活性化したものです。銅が豊富に含まれる食材としては、エビ、シャコ、カキ、レバー、ココアなどがあります。

 

また、酵素チロシナーゼが働きかけるそもそもの相手として、アミノ酸の一種であるチロシンもしっかり摂取しておきたいものです。チロシンが多く含まれる食品は、アジ、鶏卵、豆腐、チーズなどがあります。

 

もう1つ大切なのが、チロシンを合成しているアミノ酸のフェニルアラニンです。このフェニルアラニンは必須アミノ酸、つまり人間が体内で作り出すことのできないアミノ酸なので、食品から摂取するしかありません。

 

このフェニルアラニンが少なくなってくるとメラニン色素のベースとなるチロシンが作られなくなってしまいます。そのことからも、フェニルアラニンは白髪予防に欠かせないアミノ酸として注目されているのです。

 

フェニルアラニンがたくさん入っている食材は、魚、肉、レバー、大豆製品、アーモンド、ごまなどです。フェニルアラニンは必須アミノ酸なので、日頃からよく口にする食品に豊富に入っていて、これといって意識しなくても摂取しやすいアミノ酸です。

 

さて、これらを食べたとしても、白くなった髪の毛が黒く戻るわけではありませんが、少しでも白髪の発生を遅らせるために、メラノサイトの働きを活性化させるような食事を心がけていきましょう。